アカコの備忘録。


by sarutasensei
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2006年 06月 01日 ( 3 )

最後のユダヤ系知識人。

f0091834_27358.jpg●シグロ編『エドワード・サイード OUT OF PLACE』(みすず書房)
※明日からの出張準備をそそくさと切り上げ、読みかけの本を読み終える。
 サイードの息子、ワディー・サイードの言葉が印象的。言うまでもなくこれはアメリカに限った話ではない。「愛国者」であることに、なんら疑問を抱かない「善良」な人々は、どこの国にも掃いて捨てるほどいるのだから。
どこの国でもそうかもしれませんが、アメリカという国ではとくに、どこへいっても愛国心が高らかに表明されるのにぶつかります。おまけに、アメリカにはいつも正義があり、たとえ誤ることがあったとしても、もともとの意図は善良なものだったという思い込みがついてまわります。こういうものを前にすると、わたしのなかにはアウト・オブ・プレイス的なもの、自分の居場所についての不確かさが、わき起こってくるのです。
よく見かけるのは、自分の国に一体化し、その体現者でありたいと望んで、何の疑問もなく満足している人たちです。(p.54)
 あとは、イスラエルの左派活動家である、ミシェル・ワルシャウスキーの発言(pp.142-151)がおもしろかった。
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by sarutasensei | 2006-06-01 23:24 | 読んだ本

残尿感?

f0091834_2114398.jpg●川村湊『文学から見る「満洲」-「五族協和」の夢と現実』(吉川弘文館)
※授業のテキストとして使用、再読。川村の本って、どれも表面的な分析にとどまっていて物足りない。喩えは変だけど、「残尿感」みたいなものかな?まあ、すっきりしないわけ。でも、満洲文学について、とりあえず概観するには、この程度の薄っぺらさで仕方がないのかもしれない。来週からは、岡田英樹『文学にみる「満洲国」の位相』(研文出版)を丁寧に読むことにする。
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by sarutasensei | 2006-06-01 12:17 | 読んだ本
 もう6月。
 学会のコメントのための資料をコピーしたり、病院に行ったり、授業の準備をしているうちに、日付が変わってしまった。はぁ~。 
短い生涯
とてもとても短い生涯
六十年か七十年の/
お百姓はどれほど田植えをするのだろう
コックはパイをどれ位焼くのだろう
教師は同じことをどれ位しゃべるのだろう(中略)/
世界に別れを告げる日に
ひとは一生をふりかえって
じぶんが本当に生きた日が
あまりにもすくなかったことに驚くだろう(後略)
 (茨木のり子「ぎらりと光るダイヤのような日」)

 授業の準備で『満洲国各民族創作選集』に収録された「白系ロシア人」の作品を読む。ボリス・ユーリスキーの「断崖」に引き込まれる。子どものころ、バイコフの『偉大なる王』っていう、満洲の虎の話をわくわくしながら読んだけど、バイコフも満洲文学の重鎮だったんだ。


 
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by sarutasensei | 2006-06-01 00:40 | 筆記