新鮮だけど違和感も。
2008年 04月 13日
●佐々木賢『教育と格差社会』(青土社)
※今月の『現代思想』に収録されている大内裕和との対談がおもしろかったので。
確かに、「金の流れ」「外国の事情」との対比、そして「労働問題」(p.10)という3つの切り口から、現代のニッポンの教育問題を論じる本書は、アカコにとっては新鮮で教えられることも多かった。
でも2005年に書かれた「教育基本法改正案とファシズム」には、けっこう違和感も。現在と1930年代の社会状況が似ているっていうのだけれど、はたしてそうなのかなあ。
いちばんビックリしたのは、1990年代にフィリピン・メキシコ・インド・モンゴルなどでストリート・チルドレンが増加している原因として、「この貧しい国々に消費化と都市化の波が打ち寄せ、消費欲に負けた大人が子捨てを始めたからだ」(pp.109-110)という部分。もちろん、大人が「消費欲に負け」なければストリート・チルドレンも生まれない、なんてことを言いたいわけではないんだろうけど。でもねえ。
あと、この論文に何度も出てくる「大衆」っていう言葉の使い方に、妙にエリート主義的な視線を感じるのは、アカコだけかしらん?
※今月の『現代思想』に収録されている大内裕和との対談がおもしろかったので。
確かに、「金の流れ」「外国の事情」との対比、そして「労働問題」(p.10)という3つの切り口から、現代のニッポンの教育問題を論じる本書は、アカコにとっては新鮮で教えられることも多かった。
でも2005年に書かれた「教育基本法改正案とファシズム」には、けっこう違和感も。現在と1930年代の社会状況が似ているっていうのだけれど、はたしてそうなのかなあ。
いちばんビックリしたのは、1990年代にフィリピン・メキシコ・インド・モンゴルなどでストリート・チルドレンが増加している原因として、「この貧しい国々に消費化と都市化の波が打ち寄せ、消費欲に負けた大人が子捨てを始めたからだ」(pp.109-110)という部分。もちろん、大人が「消費欲に負け」なければストリート・チルドレンも生まれない、なんてことを言いたいわけではないんだろうけど。でもねえ。
あと、この論文に何度も出てくる「大衆」っていう言葉の使い方に、妙にエリート主義的な視線を感じるのは、アカコだけかしらん?
by sarutasensei
| 2008-04-13 23:53
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