滅びる前に?
2007年 05月 14日
おとついの卒論発表会、翌日ほぼ寝たきりになるぐらい疲れたんだけど、いまだに釈然としない気持ちが、わだかまったまま。
そう、○○方言学研究室のゼミ生が、みんながみんな「△△地域(「△△」には、任意の地名が入る)の方言が滅びようとしていて、その前に記録しておく必要性、云々」って言ったことが、引っかかっているんだな。で、学生たちは、現在70歳から80歳のインフォーマントから、聞き取り調査をやるのだそうな。
そもそもある言葉が「滅びる」ってことが、アカコにはピンとこない。だって、今、滅びようとしている、って見なされている「△△地域の方言」にしたって、まさか古来からずっと変わらず保持されていたわけでは、ないはずだろうから。
たとえばの話。300年前に「△△地域」で暮らしていたヒトが、ある日突然蘇ったとする(たとえにしても、非現実的だけど、まあ、それはおいといて)。
そのヒト、滅びつつある「△△地域の方言」の「保持者」とされる現在80歳のインフォーマントと、「△△地域の方言」で会話が可能だろうか?アカコは、無理だというのに一票入れるね。だって300年前の「△△地域の方言」なんか、とっくに「滅び」てしまってるんだろうから。
もちろん300年前の話者の言葉が、「真性」の「△△地域の方言」ってわけじゃあない。
もし、500年前の話者が、ある日墓場から蘇ったとしても、やっぱり300年前の話者とは会話が成り立たないだろうし、同じように自分たちの言葉が「滅び」たって、思うんだろうし。
つまり「△△方言」っていうのは、何百年も前から「滅び」続けて現在に至った、はず。言葉は使う人がいて、つまり「生きて」いるからこそ、「滅び」続ける。
だとすれば、現在70歳から80歳のインフォーマントが話す言葉だけを、「滅び」つつある「△△地域の方言」と特権化するのは、おかしなことだ。
今にも方言が「滅び」そうだと危機感を煽るのは、学生になんらかの「使命感」を抱かせるには有効かもしれない。だけど、やっぱヘンかなあと、アカコは思うけど、どんなもんでしょ?
そう、○○方言学研究室のゼミ生が、みんながみんな「△△地域(「△△」には、任意の地名が入る)の方言が滅びようとしていて、その前に記録しておく必要性、云々」って言ったことが、引っかかっているんだな。で、学生たちは、現在70歳から80歳のインフォーマントから、聞き取り調査をやるのだそうな。
そもそもある言葉が「滅びる」ってことが、アカコにはピンとこない。だって、今、滅びようとしている、って見なされている「△△地域の方言」にしたって、まさか古来からずっと変わらず保持されていたわけでは、ないはずだろうから。
たとえばの話。300年前に「△△地域」で暮らしていたヒトが、ある日突然蘇ったとする(たとえにしても、非現実的だけど、まあ、それはおいといて)。
そのヒト、滅びつつある「△△地域の方言」の「保持者」とされる現在80歳のインフォーマントと、「△△地域の方言」で会話が可能だろうか?アカコは、無理だというのに一票入れるね。だって300年前の「△△地域の方言」なんか、とっくに「滅び」てしまってるんだろうから。
もちろん300年前の話者の言葉が、「真性」の「△△地域の方言」ってわけじゃあない。
もし、500年前の話者が、ある日墓場から蘇ったとしても、やっぱり300年前の話者とは会話が成り立たないだろうし、同じように自分たちの言葉が「滅び」たって、思うんだろうし。
つまり「△△方言」っていうのは、何百年も前から「滅び」続けて現在に至った、はず。言葉は使う人がいて、つまり「生きて」いるからこそ、「滅び」続ける。
だとすれば、現在70歳から80歳のインフォーマントが話す言葉だけを、「滅び」つつある「△△地域の方言」と特権化するのは、おかしなことだ。
今にも方言が「滅び」そうだと危機感を煽るのは、学生になんらかの「使命感」を抱かせるには有効かもしれない。だけど、やっぱヘンかなあと、アカコは思うけど、どんなもんでしょ?
by sarutasensei
| 2007-05-14 23:48
| 筆記