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アカコの備忘録。


by sarutasensei
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柄谷行人の書評に異議あり。

柄谷行人の書評に異議あり。_f0091834_22182496.jpg●マサオ・ミヨシ他『抵抗の場へ-マサオ・ミヨシ自らを語る』(洛北出版)

※同意できない発言もいくつかあるけれど(例えばp.241、pp.291-292なんか)、やっぱものすごいオッチャンであるのは、確かだな。
 「抵抗の拠点としての大学」(p.236)とか、おもしろい観点は盛りだくさん。ずいぶん前に買ってある『オフ・センター』も読まなくちゃ。

 非常勤先の図書館で、昨日の『朝日新聞』に掲載された柄谷行人の書評を読んだけど、前半はともかく、最後の部分にすごい違和感。
 「「我々日本人」という国民国家を解体する」(p.333)ことの必要性を、マサオ・ミヨシは繰り返し語っていたんじゃないの?このオチは、ナシでしょ?

【4月18日追記】
 『朝日新聞』のHPに、柄谷行人の書評がようやく掲載されたので、消されないうちに貼り付けておこうっと。
 …彼は資本主義的グローバリゼーションの中で、日本学のみならず、アメリカの「人文学」そのものが終わったことを宣告する。と同時に、それを放棄してしまう。もちろん、隠居ではなく、新たな方向に挑戦するためだ。では、かくも絶え間ない、抵抗と移動のドライブは、どこから来るのか。本書は、それが戦中日本における体験に由来することを示唆している。その意味では、この稀有な人物を産み出したのは日本である。

by sarutasensei | 2007-04-16 22:24 | 読んだ本