アカコの備忘録。


by sarutasensei
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勁いことば。

f0091834_2058183.jpg●鈴木裕子編『金子文子 わたしはわたし自身を生きる』(梨の木舎)

※1926年7月23日、わずか23歳で、獄中にて縊死した金子文子の手記・調書・歌・年譜をまとめたもの。
 本の前半は、『なにが私をこうさせたか』の抄録。抄録のため、いきなり見知らぬ人物が登場するような印象を与えてしまう。あれっ、この人誰だっけ?っていう感じで、黒色戦線社版の『何が私をかうさせたか』をめくって確認しなければならないのは、編集上の問題だと思うな。
 あと限られた紙幅のなかで、抄録というやり方はやむを得ないのだろうけれど、どこを削って、どこを収録するのかは、編者の金子文子観が問われるはず。鈴木裕子は、金子文子の朝鮮での生活の部分は、かなりのページ数を使って全部収めている。アカコだったら、幼少期の「無籍者」としての体験ははずせないところだけどな。このあたりは、ぜんぜん採用されていないんだよね。

 アカコにとっては、初めて読む「訊問調書」がいちばん印象的だった。判事とやりとりすることばの勁さは、ただごとではない。とりわけ第12回の訊問調書(1924年5月14日、pp.203~208、このとき金子文子は22歳)は、変な表現だけど、そのことば・思考の強靱さに、思わず「酔い」そうになったよ。
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by sarutasensei | 2006-08-23 21:30 | 読んだ本