アカコの備忘録。


by sarutasensei
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2006年 06月 07日 ( 1 )

f0091834_1594243.jpg●松永正義『台湾文学のおもしろさ』(研文出版)
※1949年生まれの著者とアカコとは、年齢にだいぶ開きがあるけれど、台湾文学を「おもしろい」と感じる問題意識なんかは、よく分かる気がする。まあ、こっちの一方的な「片思い」なのかもしれないけれど。
台湾の日本近代史における意味は、けっして倫理的責任論の領域にのみとどまるものではない。日本がその近代化を開始したばかりの時点で、台湾という植民地を持ったことが、いったいどのような影響を日本の近代に与えたのかという問いこそが重要であろう。
 だがそのことは、まだ十分明らかにされているとはいいがたい。
 たとえば日本の近代文学は、台湾における植民地支配と一見無縁の場所で形成されてきたようにみえる。だが、それはなぜそうなのか、そのことは日本の近代文学がどのような質を物語っているのかといった視点が、いま必要なのではないだろうか。そうした問いを考えることは、いまのアジアのなかでの日本のあり方を考えることと、けっして無縁ではないだろう。(p.75)
 1986年(20年前!)に書かれたこの文章。ポストコロニアルならぬポストインペリアルじゃん!

 それにしても、25ページには「『台湾を考えるむずかしさ』(近刊)」なんて文言があるけど、まさかまた10年待たされるんじゃあないでしょうね。
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by sarutasensei | 2006-06-07 18:12 | 読んだ本