マイ・プチ・ブーム。
2008年 07月 17日
●子安宣邦『「近代の超克」とは何か』(青土社)
※最近になって、ようやく子安の本を続けて読んでいる。江戸時代の思想を論じたものは、まだ手を出す勇気がないのだけれど。
この本、いろんな箇所で教えられることが多かったけれど、いちばん刺激的だったのは、「近代の超克」という座談会が、「昭和日本の東亜問題あるいは中国問題についての発言者をまったく欠いてなされたものだ」という指摘(p.36)。
だからこそ、「近代の超克」座談会の「欠席者」たちが行った「大陸政策十年の検討」(『満洲評論』)を論じたところは、明らかに展開不足。ここから本番、ってとこであっさり終わっていて、物足りなかった。
あと、1938年の『改造』に、毛沢東の「持久戦を論ず」や「抗日遊撃戦論」の翻訳が掲載されていることについて、雑誌編集者の「すぐれた見識と勇気ある行動」(p.51)を高く評価している部分なんかも、今読んでいる『若き高杉一郎』との関連で、ググッときた。
※最近になって、ようやく子安の本を続けて読んでいる。江戸時代の思想を論じたものは、まだ手を出す勇気がないのだけれど。
この本、いろんな箇所で教えられることが多かったけれど、いちばん刺激的だったのは、「近代の超克」という座談会が、「昭和日本の東亜問題あるいは中国問題についての発言者をまったく欠いてなされたものだ」という指摘(p.36)。
だからこそ、「近代の超克」座談会の「欠席者」たちが行った「大陸政策十年の検討」(『満洲評論』)を論じたところは、明らかに展開不足。ここから本番、ってとこであっさり終わっていて、物足りなかった。
あと、1938年の『改造』に、毛沢東の「持久戦を論ず」や「抗日遊撃戦論」の翻訳が掲載されていることについて、雑誌編集者の「すぐれた見識と勇気ある行動」(p.51)を高く評価している部分なんかも、今読んでいる『若き高杉一郎』との関連で、ググッときた。
by sarutasensei
| 2008-07-17 17:56
| 読んだ本