無題。
2008年 07月 13日
●林房雄『息子の青春』(新潮文庫)
※戦後5年目の1950年に刊行された小説。「解説」を書いた富岡幸一郎によれば、「『息子の青春』の小説家越智英夫は、この戦後の林房雄その人」(p.286)とみなしてよいらしい。
その越智英夫=林房雄によれば、
※戦後5年目の1950年に刊行された小説。「解説」を書いた富岡幸一郎によれば、「『息子の青春』の小説家越智英夫は、この戦後の林房雄その人」(p.286)とみなしてよいらしい。
その越智英夫=林房雄によれば、
大学は法科を出ながら、方面違いの小説家になって、ともかく二十年間、文名一世を風靡したことはただの一度もなかったが、一管の筆で妻子を養い得て、その日の糧と時折の酒には困らぬ境涯にたどりつくことができた。「救世之文章」という言葉がある。自分の文章が、救国にも救世にも役立たなかったことは事実だが、少なくとも救身と救妻子のことに役だったことは事実だ。それでよろしいではないか。(p.15)なのだそうだ。これがあの林房雄の言葉だとはね。
by sarutasensei
| 2008-07-13 21:05
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