にせニッポン人も假台灣人も、万歳!
2007年 06月 11日
●高橋秀実『にせニッポン人探訪記-帰ってきた南米日系人たち』(草思社)
※今月号の『現代思想 特集:隣の外国人』は、なかなかおもしろい。なかでも、早尾貴紀の「「偽日本人」と「偽ユダヤ人」、そして「本来的国民」」は、超オススメ。
そこに引用されてたのが、高橋のこの本。こんな「対話」が載ってる本を、見逃すわけにはいかないでしょ。
そう、「偽」といえば、台湾で買ったこんなのも。↓
※今月号の『現代思想 特集:隣の外国人』は、なかなかおもしろい。なかでも、早尾貴紀の「「偽日本人」と「偽ユダヤ人」、そして「本来的国民」」は、超オススメ。
そこに引用されてたのが、高橋のこの本。こんな「対話」が載ってる本を、見逃すわけにはいかないでしょ。
「民族って何だ?血って何だ?」ちょっと古い本だけど、bk1には在庫があった。
ドクトルがさえぎった。
「教えてやろうか、つまりこういうことだ」
ドクトルは両手を返した。
「たとえば、お前におじさんがいたとしよう。そんなおじさんがいるなんて知らなかったけれど、ある日突然現れたんだ。そのおじさんは大金持ちだった。さあ、その人はお前の親戚か?お前は言うだろう、そうです。この人は私の血のつながった大切なおじさんです、とな。そう言うだろ?じゃあ、もし、それが借金取りに追われたおじさんだったら、その人はお前の親戚か?」
「………」
「見ず知らずの他人だろ」
「まあ……」
「血や民族なんてそんなもんだよ。血なんてものは、都合ってことなんだよ」
「都合?」
「そう、ぺルー人でいた方が都合がよけりゃペルー人。ニッポン人でいた方がよけりゃニッポン人。それだけのことなんだよ……」
(p.203)
そう、「偽」といえば、台湾で買ったこんなのも。↓
by sarutasensei
| 2007-06-11 22:09
| 買った本