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アカコの備忘録。


by sarutasensei
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にせニッポン人も假台灣人も、万歳!

●高橋秀実『にせニッポン人探訪記-帰ってきた南米日系人たち』(草思社)

※今月号の『現代思想 特集:隣の外国人』は、なかなかおもしろい。なかでも、早尾貴紀の「「偽日本人」と「偽ユダヤ人」、そして「本来的国民」」は、超オススメ。

 そこに引用されてたのが、高橋のこの本。こんな「対話」が載ってる本を、見逃すわけにはいかないでしょ。
 「民族って何だ?血って何だ?」
 ドクトルがさえぎった。
 「教えてやろうか、つまりこういうことだ」
 ドクトルは両手を返した。
 「たとえば、お前におじさんがいたとしよう。そんなおじさんがいるなんて知らなかったけれど、ある日突然現れたんだ。そのおじさんは大金持ちだった。さあ、その人はお前の親戚か?お前は言うだろう、そうです。この人は私の血のつながった大切なおじさんです、とな。そう言うだろ?じゃあ、もし、それが借金取りに追われたおじさんだったら、その人はお前の親戚か?」
 「………」
 「見ず知らずの他人だろ」
 「まあ……」
 「血や民族なんてそんなもんだよ。血なんてものは、都合ってことなんだよ
 「都合?」
 「そう、ぺルー人でいた方が都合がよけりゃペルー人。ニッポン人でいた方がよけりゃニッポン人。それだけのことなんだよ……」
  (p.203)
 ちょっと古い本だけど、bk1には在庫があった。

 そう、「偽」といえば、台湾で買ったこんなのも。↓

にせニッポン人も假台灣人も、万歳!_f0091834_229531.jpg

by sarutasensei | 2007-06-11 22:09 | 買った本