すっごく誠実な本。オススメ。
2007年 05月 05日
●本田優子『二つの風の谷-アイヌコタンでの日々』(ちくまプリマ-ブックス)
※金沢生まれのシャモ(和人)である著者が、萱野茂が開設したアイヌ語の講師として二風谷で暮らした10年あまりの日々を綴ったもの。
とりわけ印象的だったのは、「外からの視線」と題された第Ⅲ部。台湾の原住民について云々しようとしているアカコにとって、アイヌを「研究」するシャモって、けっしてヒトゴトではないからね。
「本物のアイヌ文化」を「発見」するために、二風谷に足を運ぶ研究者やマスコミの「傲慢な正義感」は、とても見苦しい。
だけど、それを批判する本田は、自分自身もそうした「視線」と完全に切れているわけでないことを忘れることなく、なおかつ「私はシャモとして、どこでどのようにアイヌとかかわっていけるのだろうか」(p.197)という問いを、手放そうとしない。
札幌でこの本を手にしたとき、どっかで見たような気がしてたんだけど、アカコの部屋の本棚でだった。やっぱ、本は買ってすぐに読まなきゃダメだわ。
※金沢生まれのシャモ(和人)である著者が、萱野茂が開設したアイヌ語の講師として二風谷で暮らした10年あまりの日々を綴ったもの。
とりわけ印象的だったのは、「外からの視線」と題された第Ⅲ部。台湾の原住民について云々しようとしているアカコにとって、アイヌを「研究」するシャモって、けっしてヒトゴトではないからね。
「本物のアイヌ文化」を「発見」するために、二風谷に足を運ぶ研究者やマスコミの「傲慢な正義感」は、とても見苦しい。
だけど、それを批判する本田は、自分自身もそうした「視線」と完全に切れているわけでないことを忘れることなく、なおかつ「私はシャモとして、どこでどのようにアイヌとかかわっていけるのだろうか」(p.197)という問いを、手放そうとしない。
札幌でこの本を手にしたとき、どっかで見たような気がしてたんだけど、アカコの部屋の本棚でだった。やっぱ、本は買ってすぐに読まなきゃダメだわ。
by sarutasensei
| 2007-05-05 23:07
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