アカコの備忘録。


by sarutasensei
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読まずに批判する本。

 アカコがとっている地方紙は、土曜日に「読書」欄があって、毎週ちょっと楽しみにしている。
 今日、峯陽一(大阪大学助教授)が、ジェフリー・サックスの『貧困の終焉』(早川書房)を書評しているのを読んだ。それによると、
人気ロックバンドU2の歌手ボノが序文を書いていることもあり、多くの読者を得ている本だ。/基本哲学は、オーソドックスである。途上国の貧しさを、遅れた文化や生活態度のせいにしてはならない。人間は本来、誰にでも同等な潜在力がある。/人々の貧しさは、厳しい地理的条件のせいだ。一度だけ、大規模な援助を投入しよう。そして最貧国をグローバル経済に統合しよう。人々がはしごの下段に足をかけることができたら、後は自力で上昇できる。(後略)

 評者は、「サックス教授の志の高さには、反駁の余地はない」とか、「率直に感銘を受けた」とか述べているけれど、この紹介を読む限り、これはトンデモ本と言うしかないのではないか?
 「途上国の貧しさ」は「厳しい地理的条件のせい」?この「志の高」いらしい著者は、コロンブス以後、何世紀にもわたる植民地支配など、まったくなかったかのように、「先進国」が「途上国」からの収奪なしに「発展」できたかのように、「一度だけ」施しを与えてやろうと言うのだ。こういうことを、「盗人猛々しい」と批判するのならともかく、大阪大学のセンセイは、「感銘を受け」てしまうのだから。まあ、ヒトが何に感銘を受けようが勝手と言えば勝手なんだけど、新聞に発表するものなんだからねえ。2001年にダーバンで開かれた「反人種主義・差別撤廃世界会議」では、奴隷制度への補償を西洋に要求するという、画期的な提案がなされたというのに。
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by sarutasensei | 2006-07-08 21:35 | 筆記