うへえ。
2009年 06月 28日
●鶴見俊輔・上坂冬子『対論・異色昭和史』(PHP新書)
非常勤先の図書館で借りた本。『思想の科学』について触れたところはともかく、従軍慰安婦に関する部分はゲロゲロ。
非常勤先の図書館で借りた本。『思想の科学』について触れたところはともかく、従軍慰安婦に関する部分はゲロゲロ。
上坂 ところで、『期待と回想』(朝日文庫)で読みましたけど、あの本の最後に鶴見さんはこう書いていらっしゃる。
――十八歳ぐらいのものすごい真面目な少年が、戦地から日本に帰れないことがわかり、現地で四十歳の慰安婦を抱いて、わずか一時間でも慰めてもらう、そのことにすごく感謝している。そういうことは実際にあったんです。この一時間の持っている意味は大きい。
私はそれを愛だと思う。私が不良少年出身だから、そう考えるということもあるでしょう。でも私はここを一歩もゆずりたくない。
鶴見 そう。
上坂 愛があるならいいじゃない、と。
鶴見 私はそういう立場だ。しかし、進歩的知識人はそう思わないんだよ。だから、上坂さんは例外的な人なんだ。そういう関係の中にも愛はありうる。十七、八歳の兵士を慰めたその慰安婦は日本に帰れないかもしれないし、戦争ですべてが終わっちゃうかもしれない。でも、お互いの間に愛があったという真実を私は信じるなあ。(pp.89-90)
by sarutasensei
| 2009-06-28 20:39
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